あだち百景記事「新幹線開業を待つ富山県高岡市」

東京から上越新幹線と特急「はくたか」号を乗り継いで約3時間半、富山県の高岡に着きます。
ここは、加賀前田家二代当主前田利長公の産業振興策により銅器製造が発展し、花器、茶器、仏具などを多く生産していて、出荷額、販売額で日本一のシェアを占めており、国の伝統工芸品に指定されています。
また戦時中は空襲を逃れ、昔の町並みを見ることが出来ます。

金屋町は、高岡の鋳物発祥の地であり、歴史的な千本格子の家並みが軒を並べています。
IMG_8278_R
IMG_8279_R

また、ここは鋳物発祥の地、鋳物工場や工房が軒を並べており、
その中の鋳物工房「利三郎」さんを訪問しました。
明治の初め頃より、100年以上続く鋳物工房です。
IMG_8305_R

店内には、小物、花瓶などの作品が並んでいて目を楽しませてくれます。
IMG_8285_R
IMG_8289_R

こちらでは、鋳物体験が出来き、オリジナルの作品が作れます。
体験できる作品は、風鈴、ペーパーウェイト、卓鈴、マグネットです。
用紙に好みの文字や絵を書いて、型に錫を流し込み作品を作ります。
IMG_8290_R IMG_8291_R IMG_8292_R IMG_8301_R
約1時間で作品が出来上がります。
実際に仕事をしている工房でおこなうので貴重な体験が出来ます。
遠方からも体験に来る方もいるようです。
詳細は鋳物工房「利三郎」ホームページ
http://www2.tcnet.ne.jp/jinpachi/

また、山町筋には土蔵造りの町並みがあります。
明治33年高岡の大火があり市街地の6割が焼失しました。
前年に施工された「建物制限規則」により、山町筋などの繁華街いは防火建物の構造にする事が義務付けられており、復興には当時優れた防火建築である土蔵造りで建てられました。
この通りは北陸道で建物に歴史的な面影があります。
IMG_8256_R IMG_8259_R
菅野家住宅土蔵まち資料館(国指定重要文化財)
菅野家は代々伝右衛門を襲名した高岡の代表的な商家です。

IMG_8272_R
東京駅を赤レンガを設計した辰野金吾の監修で建てられた銀行です。

IMG_8263_R
高岡郵便局発祥の地や「夕日」の作曲家室崎琴月の家があります。

また、高岡といえば日本三大大仏のひとつ高岡大仏があります。
高岡の鋳物の技術を集め1933年に青銅大仏として完成し、顔立の良さでは日本一といわれてるそうです。
1-7384s_R

加賀藩前田利長公が築城した高岡城は一国一城令により取り壊しとなり、
現在は、桜の名所の高岡古城公園となっていて、城は残ってませんが堀や石垣が築城当時のまま残っています。
IMG_8383_R IMG_8389_R

また、本丸跡は広場になっていて、高岡らしく青銅の銅像がありました。
昔は、杉林から野球場、また産業博覧会の会場になったこともありました。
IMG_8395_R
IMG_8399_R

高岡駅から10分ほど歩いたところに国宝瑞龍寺があります。
高岡城を築城した前田家二代目当主前田利長菩提を弔うため、加賀百二十万石を譲り受けた三代目前田利常が利長への深い恩を感じ加賀藩の威信をかけた一大事業として、約20年の歳月をかけ、寛文3年(1663年)、藩の名匠山上善右衛門によって建立されました。
1997年日本で唯一の七堂伽藍と呼ばれる江戸初期の禅宗の寺院様式を今に残している建築物として山門、仏殿、法堂が国宝に指定されました。
IMG_8162_R
IMG_8170_R
総門(八双・四葉等の金具が施されています。)

IMG_8174_R
山門は、正保二年(1645年)に建立されましたが、延享三年(1746年)に火災で焼失しました。現在の建物は文政三年(1820年)に再建されました。二重門で、屋根は入母屋造、杮葺きとなっています。
IMG_8177_R
山門の左右の七間浄頭(便所)と浴室が復元されるそうです。

IMG_8190_R
仏殿
IMG_8197_R
屋根は鉛板で葺かれていて、全国でも、ここと金沢城石川門だけで貴重です。
IMG_8209_R
仏殿の中は、精巧に組まれており、柱にはバクが施されていてます。

高岡駅前~越ノ潟まで結ぶ万葉線があります。
高岡は万葉集の編者とされる大判家持が奈良時代に越中国守として赴任し数々の秀歌を残したことが由来です。

IMG_7884_R
IMG_7871_R
人にやさしい超低床車両(LRV)と普通の路面電車が走って目を楽しませてくれます。
IMG_7882_R IMG_7983_R IMG_7988_R
また、道路を走る区間では車と一緒に走ったり、長い鉄橋を渡ったりと車窓が楽しめます。
IMG_7951_R
米島口~能町口間ではJR氷見線、貨物線と交差をします。

IMG_7991_R
IMG_7990_R
中伏木~越ノ潟間では、越中万葉集の歌が詠めます。

IMG_8043_R IMG_8363_R
ドラえもん電車、アニマル電車など楽しい電車が走っており車内も楽しい雰囲気を演出しています。
土日祝日には、落語家の立川志の輔さんによる車内放送が流れたり(ドラえもん電車は除く)、海王丸や越ノ潟より岩瀬浜までの接続ルートがありますので、岩瀬浜で町並みを散策して、7色の車両がある富山ライトレールで富山駅北に行くことも出来ます。
IMG_7999_R
越ノ潟から堀岡を結ぶ県営フェリー

IMG_8014_R
日本海側一長い新湊大橋と真ん中の橋桁は、昔、越ノ潟より先電車が来ていた名残
IMG_8132_R
富山ライトレール

IMG_8111_R
富山ライトレールでは、ラッピングの車両も走っている時もあり目を楽しませてくれます。

また、万葉線の車内に万葉線電車、高岡市コミュニティバス、加越能路線バス共通乗車券引換券があり、加盟店舗で2000円以上の買い物をすると、買い物共通乗車券がもらえるサービスもあります。
IMG_8342_R

また、JR氷見線は高岡~氷見を結んでいて、忍者ハットリくん列車が走っていて、IMG_8317_R
途中の越中国分~雨晴付近の車窓は、富山湾をバックに条件が良ければ立山連峰が見れて絶景です。
IMG_8496_R
また、伏木には伏木北前船資料館があり、廻船問屋と交易、伏木みなとの変遷などを北前舟で栄えた伏木の歴史を紹介しています。
IMG_8405_R IMG_8406_R
館内には貴重な、引札(現代のチラシみたいなもの)や船銘板や幟などの貴重な資料などが見学できます。
IMG_8442_R
IMG_8478_R
望楼

平成26年度末には北陸新幹線開業を控え新高岡(仮称)駅や高岡駅の工事が進んでいます。
IMG_8248_R
新高岡駅(仮称)
IMG_7858_R
工事中の高岡駅

また、新幹線開業と同時に並行区間が第三セクターになるJR北陸本線の準備も着々と進んでいるようです。
IMG_8058_R
新幹線開業時に富山県内は第三セクターとなるJR北陸本線
IMG_8060_R
いまも懐かしい雰囲気の車両が走っています。
IMG_8320_R
新潟ー金沢を結ぶ特急北越
新幹線開業後は、東京から約2時間15分で結ばれかなり近くなります。

あだち百景記事「ブルーラインを知りつくせ!」

IMG_9562_R
3月22日に、市営地下鉄開業40周年記念特別企画「ブルーラインを知りつくせ!」が横浜市交通局にて
開催されました。この企画は、横浜市営地下鉄ブルーラインが、昭和47年12月15日上大岡~伊勢佐木長者町間、開業40周年を記念に開催された企画で、プランは貸切列車と車庫などを見学する「満喫コース」と貸切列車のみの「乗り鉄コース」が用意されどちらも大盛況でした。
満喫コースは、上永谷駅で集合、まず乗務管理所内や仮眠室の見学説明があり、鉄道に携わる方にとって重要な、強制的に起こされる起床装置もありました。
IMG_9260_R

その後、上永谷のホームより特別に仕立てた貸切列車で上永谷車両基地へ移動、到着する前に、洗車機の通過体験を行ないました。
IMG_9285_R
IMG_9288_R
IMG_9311_R

基地到着後、徒歩にて留置車両や信号扱所の見学説明を受けながら修繕工場へ移動しました。
IMG_9329_R

IMG_9335_R

まず、基地の方より、車両基地の概要説明を受け、工場内へ移動、普段は見られない台入れ作業を見学しました。
IMG_9348_R

台入れ作業とは、分離された車体と台車を組み合わせる事で、車体をクレーンで吊り上げて台車と組み合わせます。クレーンで吊り上げられた車体は迫力満点でした。
IMG_9382_R

IMG_9391_R

見学後は、研修施設、能力開発センターへ移動しました。こちらでは1000形のモックアップでドア開閉体験や3000形の運転台モックアップや標識などを見学しました。
IMG_9437_R
IMG_9468_R
IMG_9446_R
IMG_9473_R
IMG_9452_R

IMG_9513_R

昼食後は再び基地より貸切列車の乗車して、上永谷駅へ向かいました。ここで乗り鉄コースの方と合流。
踊場駅に向けて出発しました。車内では、案内人の方の挨拶がありました。

IMG_9539_R
40年前の横浜市営地下鉄開業一番列車を運転した武冨四郎さん
営団地下鉄(現東京メトロ)千代田線で開業前に実務研修で運転していた。
現在は、市電保存館に勤務。

IMG_9544_R
ブルーラインの設計、現場監督などを46年間トンネル掘り続けた経歴を持つ谷畑一行さん

IMG_9546_R
ブルーラインの車掌や運転士など担当し現在は運転士の指導・育成を担当している、山口賢次さん
IMG_9853_R
スケジュール表の他に、用語集、写真集、車両カタログなどの資料は配布されました。
IMG_9550_R

踊場駅到着後、普段は乗る事が出来ない引上線へ電車に乗ったまま体験をしました。
車内では、引上線や踊場駅などの説明があり、
踊場駅の由来は、猫が手ぬぐいでほっかぶりをしてよなよな踊っていた言い伝えから名づけられたとの事です。
電車は、引上線からあざみ野駅に向けて出発しました。
普段はできない駅の通過を体験しながら、トンネルの話し、地下鉄開業当時の話し、新横浜延伸区間、
あざみ野延伸、グリーンライン開業まで、引上線と待避線など貴重な話しがありました。
トンネル出口の手前で室内車内を暗くして、トンネルから地上に出る時の幻惑防止や徐行運転をして
トンネルの換気口を見たり、手動運転時の常用最大ブレーキとATO運転のブレーキの違いや
センター北駅の引上線では、追い越され体験などこのツアーならではの貴重な体験がたくさんありました。
IMG_9578_R
IMG_9579_R
IMG_9583_R

電車はあさみ野駅から新羽駅へ向かい、ここで「乗り鉄コース」の人は解散となりました。
IMG_9591_R
「満喫コース」の人はそのまま乗車し、電車は普段は入れない新羽車両基地へ到着
IMG_9645_R

そこで昭和47年開業時から平成18年まで活躍した静態保存されている1000形車両を外観、車内、そして運転席と説明を聞きながら見学しました。
IMG_9613_R
IMG_9627_R
IMG_9636_R

見学後は新羽駅で解散でした。
IMG_9851_R
特製のトートバッグの中には、説明資料や車両のカタログ、3月に開業5周年を迎えたグリーンライン記念時刻表セット、
裏面を全部合わせると開業時の写真になります。
IMG_9856_R
IMG_9855_R
また、本物のつり革の握る部分や市電保存館(滝頭)のシミュレーターを使用して、武冨さんが当時を再現して解説している特別DVDが配られました。
IMG_9857_R
IMG_9852_R
ただ乗るだけでなく、案内があるのでトンネルの中の気づきが満載でした。
鉄道ファンでなくても楽しめる企画でした。