東京から上越新幹線と特急「はくたか」号を乗り継いで約3時間半、富山県の高岡に着きます。
ここは、加賀前田家二代当主前田利長公の産業振興策により銅器製造が発展し、花器、茶器、仏具などを多く生産していて、出荷額、販売額で日本一のシェアを占めており、国の伝統工芸品に指定されています。
また戦時中は空襲を逃れ、昔の町並みを見ることが出来ます。
金屋町は、高岡の鋳物発祥の地であり、歴史的な千本格子の家並みが軒を並べています。
また、ここは鋳物発祥の地、鋳物工場や工房が軒を並べており、
その中の鋳物工房「利三郎」さんを訪問しました。
明治の初め頃より、100年以上続く鋳物工房です。
店内には、小物、花瓶などの作品が並んでいて目を楽しませてくれます。
こちらでは、鋳物体験が出来き、オリジナルの作品が作れます。
体験できる作品は、風鈴、ペーパーウェイト、卓鈴、マグネットです。
用紙に好みの文字や絵を書いて、型に錫を流し込み作品を作ります。
約1時間で作品が出来上がります。
実際に仕事をしている工房でおこなうので貴重な体験が出来ます。
遠方からも体験に来る方もいるようです。
詳細は鋳物工房「利三郎」ホームページ
http://www2.tcnet.ne.jp/jinpachi/
また、山町筋には土蔵造りの町並みがあります。
明治33年高岡の大火があり市街地の6割が焼失しました。
前年に施工された「建物制限規則」により、山町筋などの繁華街いは防火建物の構造にする事が義務付けられており、復興には当時優れた防火建築である土蔵造りで建てられました。
この通りは北陸道で建物に歴史的な面影があります。
菅野家住宅土蔵まち資料館(国指定重要文化財)
菅野家は代々伝右衛門を襲名した高岡の代表的な商家です。
東京駅を赤レンガを設計した辰野金吾の監修で建てられた銀行です。
高岡郵便局発祥の地や「夕日」の作曲家室崎琴月の家があります。
また、高岡といえば日本三大大仏のひとつ高岡大仏があります。
高岡の鋳物の技術を集め1933年に青銅大仏として完成し、顔立の良さでは日本一といわれてるそうです。
加賀藩前田利長公が築城した高岡城は一国一城令により取り壊しとなり、
現在は、桜の名所の高岡古城公園となっていて、城は残ってませんが堀や石垣が築城当時のまま残っています。
また、本丸跡は広場になっていて、高岡らしく青銅の銅像がありました。
昔は、杉林から野球場、また産業博覧会の会場になったこともありました。
高岡駅から10分ほど歩いたところに国宝瑞龍寺があります。
高岡城を築城した前田家二代目当主前田利長菩提を弔うため、加賀百二十万石を譲り受けた三代目前田利常が利長への深い恩を感じ加賀藩の威信をかけた一大事業として、約20年の歳月をかけ、寛文3年(1663年)、藩の名匠山上善右衛門によって建立されました。
1997年日本で唯一の七堂伽藍と呼ばれる江戸初期の禅宗の寺院様式を今に残している建築物として山門、仏殿、法堂が国宝に指定されました。
総門(八双・四葉等の金具が施されています。)
山門は、正保二年(1645年)に建立されましたが、延享三年(1746年)に火災で焼失しました。現在の建物は文政三年(1820年)に再建されました。二重門で、屋根は入母屋造、杮葺きとなっています。
山門の左右の七間浄頭(便所)と浴室が復元されるそうです。
仏殿
屋根は鉛板で葺かれていて、全国でも、ここと金沢城石川門だけで貴重です。
仏殿の中は、精巧に組まれており、柱にはバクが施されていてます。
高岡駅前~越ノ潟まで結ぶ万葉線があります。
高岡は万葉集の編者とされる大判家持が奈良時代に越中国守として赴任し数々の秀歌を残したことが由来です。
人にやさしい超低床車両(LRV)と普通の路面電車が走って目を楽しませてくれます。
また、道路を走る区間では車と一緒に走ったり、長い鉄橋を渡ったりと車窓が楽しめます。
米島口~能町口間ではJR氷見線、貨物線と交差をします。
ドラえもん電車、アニマル電車など楽しい電車が走っており車内も楽しい雰囲気を演出しています。
土日祝日には、落語家の立川志の輔さんによる車内放送が流れたり(ドラえもん電車は除く)、海王丸や越ノ潟より岩瀬浜までの接続ルートがありますので、岩瀬浜で町並みを散策して、7色の車両がある富山ライトレールで富山駅北に行くことも出来ます。
越ノ潟から堀岡を結ぶ県営フェリー
日本海側一長い新湊大橋と真ん中の橋桁は、昔、越ノ潟より先電車が来ていた名残
富山ライトレール
富山ライトレールでは、ラッピングの車両も走っている時もあり目を楽しませてくれます。
また、万葉線の車内に万葉線電車、高岡市コミュニティバス、加越能路線バス共通乗車券引換券があり、加盟店舗で2000円以上の買い物をすると、買い物共通乗車券がもらえるサービスもあります。
また、JR氷見線は高岡~氷見を結んでいて、忍者ハットリくん列車が走っていて、
途中の越中国分~雨晴付近の車窓は、富山湾をバックに条件が良ければ立山連峰が見れて絶景です。
また、伏木には伏木北前船資料館があり、廻船問屋と交易、伏木みなとの変遷などを北前舟で栄えた伏木の歴史を紹介しています。
館内には貴重な、引札(現代のチラシみたいなもの)や船銘板や幟などの貴重な資料などが見学できます。
望楼
平成26年度末には北陸新幹線開業を控え新高岡(仮称)駅や高岡駅の工事が進んでいます。
新高岡駅(仮称)
工事中の高岡駅
また、新幹線開業と同時に並行区間が第三セクターになるJR北陸本線の準備も着々と進んでいるようです。
新幹線開業時に富山県内は第三セクターとなるJR北陸本線
いまも懐かしい雰囲気の車両が走っています。
新潟ー金沢を結ぶ特急北越
新幹線開業後は、東京から約2時間15分で結ばれかなり近くなります。